事務職といえば楽な職場の代表格なんて言われることもあります。しかし本当でしょうか?
20年近く事務職を勤めた経験から言えば「事務職はストレスが溜まりやすい!楽な仕事なんてない!」と言わせて頂きます。
確かに農業や運送、医療介護などのような肉体労働は少ないのは事実です。過労で足腰を痛めるリスクは少ないでしょう。
しかし「動かない」からこそ起こるストレスもあります。何より人間関係の調整が求められるので気苦労も絶えません。これらをどうすれば解決することができるのでしょうか。ここでは事務職特有のストレスや解消法をご紹介します。
目次
事務職のストレスー肉体編
事務職最大の特徴は「ルーチンワーク」です。年度末など慌ただしい時もありますが、他の職業に比べて(比較的)予定が立てやすい特徴があります。
これは大きな利点で年間計画で予定が組めるので、職場と家庭のバランスを調整するには最適です。旅行などの計画も立てやすいでしょう。
しかし、ルーチンワークなのでそのままでは飽きやすいのが最大のデメリットです。やる気がない仕事を続けるというのは意外と辛く苦しいものです。体を動かさないわりには特定の部位(目や腕)ばかり使う、同じ姿勢を続けるので姿勢が悪くなり、体を壊しやすいという欠点もあります。
眼精疲労は万病の元!
事務職最大の肉体トラブルは目の疲れです。
「ええ?肩こりもあるし背中も腰も痛いのに目なの?」と思われるかもしれませんが、実は肩こり、背中のこりや腰痛なども眼精疲労が原因で引き起こされることが多いのです。
「たかが目の疲れ」と侮ってはいけません。目の疲れ、眼精疲労は肉体も精神も蝕みます。
目の疲れは頑固で、少し休んだくらいではなかなか取れません。眼精疲労をこじらせて頭痛を併発したり、憂鬱な気分になって周囲にグチをもらしたり寝込んだりと、非常に良くない状態になったこともあります。目の疲れは心身を蝕み、生活の快適さを下げる元凶です。
なぜ眼精疲労が体にトラブルを起こすのか、西洋医学と東洋医学の観点から見てみましょう。
西洋医学から診た眼精疲労
一般的に眼精疲労の原因は「視力の低下」「めがね・コンタクトの矯正不良」「ドライアイ」「白内障や緑内障」「自律神経失調症・更年期障害などの精神ストレス」「まぶたがピクピク痙攣する(眼瞼けいれん)」などがあります。
ドライアイは作業に集中してまばたきが減るのが原因と言われています。初期症状ならできるだけ意識して瞬きすることで予防できます。
中には甲状腺疾患が原因の眼精疲労もあるので、目の病気は侮れません。(この場合は無気力、肥満などを併発することもあります)「ああ目が疲れてるな」と放置せず、少しでも違和感を感じたらすぐに眼科で検査を受けましょう。
東洋医学から診た眼精疲労
東洋医学では目は肝に繋がっていると考えます。肝とはいわゆる肝臓とは少し異なり「体内のエネルギー、水、血を貯蔵する場所」と考える大事な臓器です。(主に血を蓄えます)
肝臓を一部切り取っても復活するのは、肝臓には人体に必要な要素がすべて揃っているからと考えられています。
東洋医学では内蔵のことを五臓六腑と呼びますが、目を使うだけでもこの五臓六腑すべてのエネルギーを消耗すると言われています。人間は視覚で世界を感知するため、目にエネルギーを集中させるのも納得です。
エネルギーを使い果たすと肝の血が減ってしまい、さまざまな目の不調を起こします。肩こりや頭痛なども血が足りない症状です。さらに血が減ると連動してエネルギー(精)まで減ってしまい、無気力、愚痴っぽいなど精神的な悪影響も起こします。
肉体的な職場ストレスの対処法は?
適度に遠くを見る、アイマスクなどで目を休める、目をぐるぐる回して目の筋肉をほぐす、ときどき歩くなどして体を動かすなどして血流改善をすると目の疲れが改善します。
できればジムなどで定期的な運動を続けると良いでしょう。
事務職はデスクワークなので座りっぱなしで、血流が悪くなりがちです。ただでも血が足りないところで血流が悪くなると悪化する一方です。適度な有酸素運動で血流を促進すると、目の疲れも徐々に改善することもあります。
事務職はただでも気疲れしやすい仕事です。十分に体を労わり健康維持を意識しましょう。
事務職最大のストレスは人間関係!
事務職最大のストレスは人間関係でしょう。
身体をあまり動かさず、目を酷使する事務職の人はだれでも不健康になるリスクがあります。
不健康というのはただ体調が悪くなるだけではありません。性格も後ろ向きになり鬱っぽい、愚痴っぽくなりやすくなります。そんな人たちが集まるのが事務職なので人間関係がこじれやすいのです。
自分に余裕があれば少しのミスくらい気になりません。しかし心身が辛くて余裕がないとちょっとしたミスやトラブルでもイライラしやすくなります。
イライラすると相手に当たり散らしたり、仲間外れにしたがります。これが事務職トラブルの原因です。
対処法は適度な距離を保つことです。
昼食を事務職員同士で食べることもあると思いますが、相手に敵意が見えたら無理に付き合う必要はありません。一人で済ませて外で運動するなどして昼休みを満喫しましょう。
逆に、自分が相手にイライラしても決して表に出さないようにします。そのイライラはもしかすると自分の体調不良が原因かもしれません。自分自身を常に見つめ直すことも、大事な対処法です。
楽な事務職ってあるの?環境と福利厚生が大事!
それでは事務職で楽な環境はあるのでしょうか?
事務職の場合は「楽な環境を見つける」も大事ですが、それ以上に「自分が楽になる状態に保ち続ける」ことに注力すべきです。それでもあえて楽な環境があるなら、「福利厚生がきっちりしている会社」を選びましょう。
きちんと有給が取れる、旅行などの福利厚生が多い、など体を労わるシステムがきちんとある職場なら、体調悪化させるリスクを最大限減らしてくれます。
「疲れたら休める」というのは健康の基本です。いつでも休めるとは限りませんが、出来る限り配慮してくれる職場を選ぶことです。
適度に休める職場には余裕があり、他人を貶めようとする人間も少なくなるでしょう。職場環境の改善にも効果が期待できます。
もちろん生活できる程度の給料が出る職場であることも大事です。お金が足りないストレスは深刻で、特に生活に支障が出るほど給料が少ないと将来設計もできず、人生を台無しにしかねません。
耐えられないなら転職もアリ!経験者は再就職しやすい傾向
事務職は希望者が多いわりに職場の数が少なく、転職が難しい職種と言われています。しかし経験者には当てはまりません。
多くの会社では「事務職は経験者を希望」しています。全くの未経験者を雇い入れる会社は減りましたが、まだまだ事務職は健在です。経験者を求める企業は多いので現状に不満がある方はぜひ転職をお勧めします。
派遣業務も多いですが、企業によっては内部情報の漏洩を防ぐために正社員で雇う傾向が始まっています。経験者ならぜひ正社員を目指したいところですね。
事務職は「退屈」との戦いです。ルーチンワークで突発的な事態が起こりにくい仕事です。それは安定につながりますが、退屈さからも逃れられません。
今の職場に大きな不満がなくてもスキルが身に付かない、未来がない、と感じたら転職するのも一つの手段です。たまには退屈な状態に活を入れるのも人生には必要です。
結局のところ、あなたの我慢に掛かっている。そんな現実嫌じゃないですか?
常に「よりストレスのない環境を探す」というのは、人間らしい生活を送る上で大切です。
仕事は自分に合う環境かどうかが全てですので、あまり無理することなく、人並み以上の成果がでるところが自分の適正がある会社ですよと伝えたいです。
仕事のストレスで苦しんでいる状態で働き続けて、うつ病にでもなってしまったら人生が壊れます。
どんな理由であれ、あまりにストレスが多い職場では働く価値はないと思います。
僕はうつ病になって休職期間中に始めた転職活動で幸運にもホワイト企業に転職が決まり、今では心穏やかに生活できています。今の会社では気楽に働けているのに、社内でも評価されてこれが自分の適正に合う会社なんだなと感じてます。
今の環境が辛いなら、僕がホワイト企業への転職に成功したときの話を読んでみてください。
転職後わずか数ヶ月で退職して、元の会社に出戻りした不利な経歴があった僕ですら、この方法で転職が上手くいったので、あなただって上手くいくはずです。
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