求人広告に「日給月給制」と書いてあるものを見たことがありますか。
日給?月給?どっちなの?と混乱するし、見慣れない言葉ですが、実はコレもブラック企業を見分ける目安になります。
現在働いている会社も実は日給月給制だった、という方もいるでしょう。
日給月給制をよく理解しないと、せっかく正社員になったのに給与はバイト以下、なんてことになりかねません。雇用者に悪用されやすい日給月給制の仕組みと、なぜ悪用されやすいのかをご紹介します。
目次
日給月給制とは?一定額の月給から欠勤ごとに差し引かれる仕組み
日給月給制とは「一定額の月給から欠勤、遅刻、早退の給与分を差し引く給与形態」という意味です。
月給制(完全月給制と書いてる求人もあります)は欠勤しても遅刻しても月の給与は変わりません。これが一番大きな違いです。
日給月給制は正社員だけどフルタイムで働きづらい、家庭と仕事を両立させたい方には向いています。
介護や育児などで家の用事が多い、病気がちでフルタイムで働くのが難しい方が「同僚に遠慮せず、働ける時だけ働く」には良い給与体系です。
欠勤ぶんの給料が差し引かれるなら、フルタイムで働く同僚も悪く言うことはないでしょう。
会社も1ヶ月丸ごと出社されるより、ある一定の期間だけ来てもらって作業してくれたほうが助かる場合もあります。たとえば雑誌の編集など、ある程度記事や情報が集まった時点で短期間に完成させる、というのも一つの働き方です。
きちんと不正なく給与が支払われるなら、日給月給制は働く人にも有利に働きます。きちんと不正なく給与が支払われるなら、ですが。
働く人と雇用者の双方が合意していれば何の問題もありませんが、実際は抜け穴が多く、悪用されることが多いのです。
日給月給制を野放しにする意味があるのか?規制すべきでは?と言いたくなるほど悪質なケースが蔓延しています。
働き方改革?!日給月給制の正社員メリットは比較的自由に勤務できること
日給月給制は基本給があり、無遅刻無欠勤なら基本給は丸ごと支給されます。
家庭の事情などで早退などが多い正社員の方も、遠慮なく早退できる給与形態です。正しく運用されるなら社員側にもメリットがあるのは間違いありません。
ただし、多くの企業では法律違反の不正が横行していると言われています。特にブラック企業と呼ばれる、社員を使い潰す悪徳企業は日給月給制をカサに着てやりたい放題です。
法律違反ケース1「有給が取れない」
日給月給制では「遅刻」「早退」「欠勤」の3つが控除対象、給与を下げられる正当な理由になります。日給月給制と明示されて会社に雇用されたなら、これは受け入れなければいけません。
ただし、日給月給制でも有給は使えます。
有給の日数は会社によって異なりますが、ブラック企業では「有給を使わせない、使おうとしても受理しない」ことがよくあります。
たとえば「有給は事前申請が必要」と称して欠勤分を有給として申請することを拒否する、私用で有給を使わせない、などが代表例です。
有給の取得は労働者の権利です。会社側はなるべくこの日は休まないでと「お願い」することはできても、あなたに強要することはできません。
はっきりとした法律違反なので直ちに労基に相談すべき案件です。
法律違反ケース2「過労を強いてわざと遅刻・欠勤を誘発させる」
ブラック企業らしい悪質なやり方で、社員に多すぎる仕事を押しつけて残業続きにさせ、過労で遅刻や欠勤を誘発させる方法です。
残業代を支給しても、欠勤や遅刻などで基本給を差し引くことでプラスマイナスを狙うやり方です。これはもうハッキリとした犯罪でしょう。
あなたを使い潰す日給月給制を悪用した方法です。特に人手が足りない職場では往々にして起こります。
このような酷い会社は日給月給制どころでない問題で、過重労働を強いられたと労基に訴えるべきです。残業時間が分かる資料(タイムカードが理想ですが、会社から帰る時間を手帳に手書きするだけでも可)を持参すると話が早く進みます。
他にもまだまだ悪用事例がありますが、代表的なものをご紹介しました。
あなたの無知に付け込んで、日給月給制を悪用してあなたを使い潰す企業はあなたの敵です。あなたが倒れる前に早急に転職すべきです。
判断が遅れると蟻地獄のようにズルズルと引きずられ、精神を病み死に追いやられる危険が上がります。蟻地獄からは足を取られたと気づいた時点でさっさと逃げるべきです。
「日給制」と「日給月給制」の違いとは?これじゃバイト以下では…日給月給制はデメリットがいっぱい
日給月給制は一見するとメリットがあるように見えますが、多くの社員にとってはデメリットしかありません。
きちんと労働者を守る意志があるホワイト企業で、あなたがフルタイム働くことが難しいならメリットもありますが、ブラック企業に悪用されやすい給与形態であることは頭に置いておく必要があります。
これならバイトのほうがマシ!バイトや派遣業務で採用される「日給制」の違いとは
バイトでよく採用される給与形態は時給制、または日給制です。これらはシンプルな仕組みで、働いた時間(日数)だけ給与が出ます。
日給性は働いたら働いた分だけ給料が出るプラス制、日給月給制は欠勤ごとに給料が差し引かれるマイナス制だと考えると理解しやすいでしょう。
正社員よりバイトのほうが給与は高いことは時々ありますが、給与形態が違うだけで給与額にこれだけの差が出ます。
正社員は社会保険が会社で保証されるなどメリットもありますが、それを差し引いても日給月給制の悪用は大問題です。最低賃金にも満たない額しか支給されないおそれがあるのが日給月給制の恐いところです。
有給が使えない、過重労働だと感じたら即転職を!
繰り返しますが、日給月給制であっても有給休暇は取得できます。たとえ欠勤しても有給で補い、欠勤を控除(取り消す)ことはできます。
それなのに有給が取れない会社は日給月給制を悪用したブラック企業だと断定しても良いでしょう。これ以上居続けるべき会社ではありません。
況してや欠勤を誘発させるような過重労働を強いる会社など言語道断、ただちに転職すべきです。
あなたは奴隷ではありません、職業選択の自由がある国の一員です。労働者を労働者と扱わない企業には早急に社会から辞退して貰わないといけません。
安心してだれでも働くためには日給月給制も決して悪い制度ではありませんが、それは企業が悪用しないことが大前提です。
使い潰される前に、悪徳企業からはさっさとオサラバして転職しましょう。あなたの身を守れるのはあなたの決断と実行力です。
結局のところ、あなたの我慢に掛かっている。そんな現実嫌じゃないですか?
本来、給料って言うのは頑張ったら頑張った分だけ上がっていくのが普通です。
どんだけ頑張っても報われない、生活が楽にならないのは、あなたの会社がおかしいか、あなたの会社の業界がおかしいかの2択です。
もしも、同業界でもよその会社がもっと給料が高いというのなら、あなたは間違いなく会社に搾取されています。もしも、同業界のよその会社も給料が低くて似たりよったりというのなら、あなたはすぐに働く業界をチェンジすべきです。
業界全体が低賃金がまかり通っているのなら、あなたがどれだけその業界内で努力しても徒労に終わります。
給料を上げるために大事なのは、あなたの能力以前に、儲かっている業界に身を置くことなんです。儲かっている業界に身を置いて、あなたのベースの年収をアップさせる。
そこからあなたの努力で更にあなたの能力を磨き、会社内で評価を上げて年収をアップさせる。こうすることであっという間に年収は上がります。
今の環境が辛いなら、僕が年収の高いホワイト企業への転職に成功したときの話を読んでみてください。
転職後わずか数ヶ月で退職して、元の会社に出戻りした不利な経歴があった僕ですら、この方法で転職が上手くいったので、あなただって上手くいくはずです。
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