東京近郊で月額手取り14万円~15万円で貯金はできるでしょうか?
全くできないわけではありませんが100万円貯金をするには相当厳しい数字です。手取り14~15万ボーナスなしと換算すると、自由に使える年間の手取り額で160万円強~180万円ほどです。これは年収だとは200万円~220万円ほどということです。
東京都23区の生活保護受給額(単純計算で)は160万円弱で、しかも通院費などは無料です。東京近郊で年収200万円生活というのは言葉は悪いですがワーキングプア、生活保護受給世帯ぎりぎりの金額です。
まだ20代の若い時代に「健康で文化的な最低限度の生活」しかできないのは、人生あまりにも損をしています。
お金に振り回される生き方は問題ですが、お金がないと体験できないことは山ほどあります。特に東京ならなおさらです。せっかく東京で暮らしているのにこれらが体験できないのは大きな損失でしょう。
それでもコツコツ貯金すれば良いと考えるかもしれませんが、世の中そんなにすんなり上手く行きません。病気や突然の失業など何かトラブルがあれば100万円などすぐに使い果たしてしまいます。
年収200万円というのは一つ歯車がズレたらたちまち生活が成り立たなくなる金額です。
目次
月額手取り14万円~15万円で100万円貯金は何年でできる?家賃がネックに
月額手取り14万円~15万円で100万円貯金しようとしたら、いったい何年かかるでしょうか。
もしあなたが一人暮らしなら家賃が最大の問題になります。もしあなたが東京都23区内で暮らしているなら、手線沿線及び山手線内側とかなら1Kマンションでも10万円近くかかることもあるでしょう。
多摩川を越えたあたりから家賃はグッと下がって6万円台の物件も増えます。ここでは家賃6万5千円(共益費込み)で月ごとの生活費を計算してみましょう。
家賃65,000円
光熱費(電気ガス水道)8000~9000円
通信費 1500円(格安スマホ使用)~10,000円(DoCoMo使用)
食費 20,000円
被服費・その他雑費 10,000円
遊興費 10,000円
合計114,500~124,000円
もし、あなたが月額手取り14万円なら貯金できる額は月に16,000円~25,500円です。
徹底的に切り詰めても100万円貯めたいなら40ヶ月、3年以上かかります。
月額手取り15万円ならもう少し早めに100万円が貯まりますが(28ヶ月、2年強ほど)あくまで計算上の話です。
突発的なイベントで計算などあっさり崩れてしまいます。それを考慮するとプラス1年くらい余計にかかるでしょう。
実感できないかもしれませんが20代というのは一番充実した時代です。なんでも頭にすぐ入るし判断力も優れた世代です。もちろん100万円を貯めるという行為は素晴らしいことで、達成すると大きな励みになるでしょう。
でも、20代なら稼ぎを増やす選択をしたほうがずっと効率的です。たとえば年収300万円まで増やせば100万円貯金も1年で達成できるでしょう。
山手線沿線及び山手線内側の1K10万円の家賃なら状況は壊滅的に悲惨
これはあくまでも家賃が安めの地域に住んだ場合であって、山手線沿線及び山手線内側の1K、10万円の家賃だと仮定するなら更に悲惨です。
家賃100,000円
光熱費(電気ガス水道)8000~9000円
通信費 1500円(格安スマホ使用)~10,000円(DoCoMo使用)
食費 20,000円
被服費・その他雑費 10,000円
遊興費 10,000円
合計149,500~159,000円
もし、あなたが月額手取り14万円なら貯金できる額は月0円です。むしろ足りません。毎月赤字です。
家賃相場は何万円?月額手取り14万円~15万円で家探し
手取り14万~15万で一人暮らしの家賃相場は5万6千円から6万円ほど。都会で暮らすギリギリの金額です。
正直なところ、これだけ物価が高い土地で暮らすなら共同暮らしで世帯収入を増やすか、自力で所得を上げるしか方法がありません。無数に就職先がある東京で暮らしているなら、努力次第でどんどん所得を上げることができるはずです。
一人暮らしなら少しでも所得を上げていくべきです。1万円所得を増やすだけでも年間12万円、2万増やせば年間24万円も余裕が生まれます。
このお金で遊ぶも良し、資格や勉強をして将来につなげるも良し。黙っていても給料が上がらない現在、自分の力で勝ち取るべきでしょう。
家賃が最大のネック!一人暮らしは家賃が鬼門!安くなる方法を考える
一人暮らしの月額手取り14円~15万円でも無理なく払える住居はかなり限られます。アパートでも都心は高く、駅に近い物件なら10万円を超えることも珍しくありません。
東京でも郊外や他県に移住するのも手段ですが、東京に留まれる方法もあります。
・友達や兄弟姉妹で物件をシェア
やはり一人で東京近郊暮らしは大変です。
「経済的に苦しいときは共同生活」が一番。家族(兄弟姉妹)や親族同士がいちばん無難ですが、親友同士でも同じ道を志しているなら良いでしょう。
ただしプライベートまで関わるので、親友同士でも衝突が起こるのは当たり前です。兄弟姉妹ほどの関係ができる間柄ならアリでしょう。
・文化住宅
いわゆる「風呂なし・トイレ共同・玄関が1つだけ」という昭和中期の物件です。
東京に出ると意外と田舎っぽいと感じることはないでしょうか。地価が高くて資産価値が高いのが仇になって建物が古いままの地域は少なくありません。
地方ではほとんど廃れた文化住宅も、東京近郊では今でもそれなりに残っています。物件が古くてもいい、できるだけ安くプライベートを確保したい方ならお勧めします。
東京都の銭湯は一律460円(2018年現在)なので、毎日銭湯に通うならプラス14,000円前後かかります。
・シェアハウス
1つ屋根の下で複数人が暮らす物件です。個室の物件もあれば部屋も共同という物件もあります。平成版・文化住宅と言えるかもしれません。
台所や風呂、リビングが共同で、広々と使えて他住人と交流もできるので社交性のある方には良いかもしれません。もちろんトラブルも増えるので高いコミュニケーション能力と道理が通じない相手との交渉力も必要です。
・市営(区営)住宅・公営住宅
あなたが低所得層なら市営住宅の審査も通りやすいでしょう。家族優先で一人暮らしの若い方は後周りになることもありますが、風呂トイレ完備の完全個室が安価で借りられます。
デメリットは駅から遠い、物件が古いなど。駅に近い物件は人気でなかなか入居できません。
ただし、これらの物件もタダではありません。家賃の負担を相対的に減らすには共同生活か、自分の所得を上げるのが一番です。
同じ月額手取り14万~15万円でも、貯金額は家族形態で変わる!
月額手取り15万円生活でも実家暮らし、夫婦やパートナーで二人暮らし、一人暮らしでは負担が全く異なります。
世帯所得という「ひとつ屋根の下で暮らす人々の所得合計」が、生活の豊かさに直結するからです。
もしあなたが月額手取り15万円でもパートナーも手取り15万なら、世帯所得は月に30万円、年間360万円になります。
二人で360万円なら、贅沢はできませんが年に一度は旅行に出たり、ちょっと豪華なディナーを楽しんだりはできるでしょう。ギャンブルやスマホゲームに課金しなければ十分にやっていけます。
あなたが実家暮らしなら、月額手取り15万円の大半は丸ごと自分のお金です。(実家にもある程度お金は入れていると思いますが)
実家暮らしなら月に15万でも十分な額の貯金は可能でしょう。ぜひそのアドバンテージを活かして、今のうちにガッツリ貯めておくことをお勧めします。実家暮らしなら1年もかけずに100万円貯金も夢ではありません。
しかし、だからといって月額手取り15万円の生活に安住するのは考えものです。実家の親御さんもいつまでもお元気とは限りません。親御さんが倒れたら、今度はあなたが経済的に支える番です。
自活や家族を支えるためには月額手取り15万は頼りない額です。いつまでもあると思うな親と金、という言葉を肝に銘じてスキルアップを目指していきましょう。
月額手取り月額手取り14万~15万円の生活費は?生活できますが遊べません
月額手取り14万円~15万円の生活費は、もし月2~3万円貯金をするなら先ほどご紹介した概算のとおりです。
食費が2万円、アパレル費と遊興費が1万円ずつ、というのはどんな生活でしょうか。
あなたがもし一人暮らしなら、食費はほぼ自炊、外食は月に数回ならクリアできるでしょう。「作り置き」などでうまく食材を使い回せば十分にクリアできる金額です。
外食と中食(スーパーのお総菜など)をいかに減らすかが勝負ですが、辛いときは無理せず活用したほうが長続きするようです。
アパレルの月1万円はそのまま使わず、冬物を買うときのために貯めておくほうが良いでしょう。遊興費も月に1回ではコンサートに行くのが精々でしょうか。
うまく遣り繰りすればなんとかなりますが、非常に不自由な生活になります。
話題になったちょっとしたお店やイベントにふらっと寄ってみる、友達からの急な誘いに行くなど、ちょっとした楽しみは期待できません。これはジワジワとストレスになっていきます。
ぜひ家計簿を付けてみよう!月額手取り14万円~15万円の家計簿は
手取りがどれだけでも、まずは「何を買っているのか」を把握するのは大事です。ぜひ今日から家計簿を付けてみましょう。
家計簿といっても勘定科目で分けるような本格的なものでなくても十分です。ただ「何を何日に何円で買ったか」をメモするだけです。
そして、1ヶ月単位でその中身を見返して、大まかな内訳をしましょう。
家計簿は付けるだけでは不十分です。振り返ってなにを買ったかを把握し、余計なものを控える、という作業が不可欠です。
余計なものとは
・買ったけど満足度が低かったもの(不味かった、使い勝手が悪いなど)
・浪費したもの(買う必要がなかったものを買う・ダブリ買いなど)
を基準にすると判断しやすいでしょう。
実家暮らしに戻るか、もっと稼ぐかー若い今こそ転職を!
手取り14~15万円で東京都近郊の一人暮らしは、個人的にはお勧めできません。もし同じくらいの手取りでしか働けないなら実家に戻ったほうが無難です。
年収200万円生活がこれからも続く働き方は、将来的にもたいへんな問題です。たとえ200万円生活で慣れていても、将来も同じ200万円で暮らしていけるとは限りません。
学校で習ったけれど実感が沸かない「インフレ」の怖い話
年収200万円生活で満足することをお勧めしないのは、インフレ懸念があるからです。
平成の日本はデフレ経済で、品物も人件費も低い金額に抑えられていました。20代の方にとっては日常かもしれませんが、これは異常事態です。
経済というものは基本的に増えていくように出来ています。日本も年間成長率1%ほどは成長を続けています。しかし他の先進国に比べてとても低い水準なので物の価値が上がらないデフレが続いています。
デフレのままなら200万という現金は200万の価値であり続けます。しかしもし正常なインフレが戻ってくればどうなるでしょうか。200万の価値がやがて170万、160万とどんどん下がっていくのです。
バブルの時代に多くの人が土地や貴金属を買い漁っていたのは、お金で資産を持つより土地を持っていたほうが有利だったからです。そして正常なインフレ経済が戻ってくる兆しはもう見え隠れしています。
食べ物の量が減ってる?!隠れインフレはとっくに始まっている
最近、よく買っているお菓子や食材の量が減っていることに気づいたことがあるでしょう。
節約の友、ホットケーキミックスも私が好きなブランドは小分けパックを4つから3つに減らしました。ポテトチップスの量もジャガイモの不作で大幅に減ったことがあります。
好きなブランドのアイスクリームのサイズが一回り小さくなったこともあります。某ドーナツショップのドーナツも昔に比べるとボリュームがなくなったように感じます(メーカー側は否定していましたが)。
これが統計に現れない「隠れインフレ」と指摘する方も少なくありません。原材料の価格高騰で本当は値上げしないといけないのに、値段を上げると商品が売れなくなるので内容を減らす・・・多くの食料品で起こっているのが現状です。
でもインフレなど恐れるに足りません。
個人が出来るインフレ最大の対抗策、それは「所得を上げる」ことです。所得さえ上がれば物価が上がっても何の問題もありません。節約も大切ですが、所得をあげることに意識をむけることはもっと大切です。
結局のところ、あなたの我慢に掛かっている。そんな現実嫌じゃないですか?
本来、給料って言うのは頑張ったら頑張った分だけ上がっていくのが普通です。
どんだけ頑張っても報われない、生活が楽にならないのは、あなたの会社がおかしいか、あなたの会社の業界がおかしいかの2択です。
もしも、同業界でもよその会社がもっと給料が高いというのなら、あなたは間違いなく会社に搾取されています。もしも、同業界のよその会社も給料が低くて似たりよったりというのなら、あなたはすぐに働く業界をチェンジすべきです。
業界全体が低賃金がまかり通っているのなら、あなたがどれだけその業界内で努力しても徒労に終わります。
給料を上げるために大事なのは、あなたの能力以前に、儲かっている業界に身を置くことなんです。儲かっている業界に身を置いて、あなたのベースの年収をアップさせる。
そこからあなたの努力で更にあなたの能力を磨き、会社内で評価を上げて年収をアップさせる。こうすることであっという間に年収は上がります。
今の環境が辛いなら、僕が年収の高いホワイト企業への転職に成功したときの話を読んでみてください。
転職後わずか数ヶ月で退職して、元の会社に出戻りした不利な経歴があった僕ですら、この方法で転職が上手くいったので、あなただって上手くいくはずです。
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