どれだけ以前良いポジションにいたからといって、出戻り転職をしたなら立場は新入社員より下だという気持ちをもっていますか?
周りから偉そうと思われた瞬間、あなたの出戻り転職に暗雲が立ち込めてきます。
偉そうに思われないためにはどうすればよいか、偉そうに思われてしまったらどうすればよいかについてのお話です。
目次
出戻り転職する人が陥りやすい無駄なプライドが偉そうに思われることも
もしもあなたが出戻り転職をして、偉そうと周りの社員に思われてしまったら、まずはあなたが不要なプライドを持っていないかを考えてみてください。
不要なプライドというのは、「過去の仕事から得た自信によるプライド(自尊心)」です。
これを持っていると
- 過去の自分はこの会社でこんなに仕事ができた。また同じようにやれるはずだ!
- 過去の自分は社内で評判が良かった。また同じようにやれるはずだ!
という風に、過去の自分と現在の自分を同一視してしまいがちです。
自分を鼓舞する事が出来るという側面もあるのですが、他人から見たら出戻りのくせに、暑苦しいななんて思われてしまうことだってあります。
過去は過去。今は今です。
「鼻持ちならない奴」なんて思われてしまったら、あなたの居場所が更になくなり苦しむだけです。
出戻り転職をするうえで、まず気をつけたいのは過去のことは忘れてまっさらな気持ちで働くことです。
それが出来るかどうかあなたの出戻り転職が成功するか失敗するかが決まると思ってください。
謙虚にしているつもりなのに、偉そうと思われてしまう理由
でも、人によっては、出戻り転職で回りに迷惑も掛けているしまたゼロから新人のつもりで謙虚に前向きに頑張っていこうと決意して働いているにもかかわらず、なぜか偉そうと思われてしまう人もいます。これはなぜでしょうか。
例えば全くの新人さんが入社してすぐに何の迷いも無く仕事をテキパキとこなして、自分より明らかに仕事ができるオーラを持っていたら自然と嫉妬心が芽生えてきやすくなるはずです。
自分よりも立場が若く下のはずの人間が、自分よりも仕事ができる姿を目の当たりにしたら、嫉妬心のあまり、「なんかあいつ偉そうだな」という感情を抱いてしまうこともあるのです。
出戻りした人間にはダサいやつでいて欲しいと心のどこかで思ってしまうのも人間のサガではないでしょうか。
出戻りなのに偉そうに思われてしまったらどうすべきか?偉そうに思われないために実行したい3つのこと
どんな理由にせよ、出戻りした人間が偉そうと思われるのは、損でしかありません。
なるべく偉そうに思われないようにするにはどうすればよいのか、について考えてみたいと思います。
具体的な対策としては以下の3つがポイントになってきます。
1.年下にも丁寧語を使う
ついつい出戻りだと昔の同僚や後輩にはフランクな口調で話してしまいがちですが、基本的には全ての人に丁寧語を使うようにしましょう。
出戻り転職して盲点なのが、気軽に話しかけてくれる人が実は心の中ではあなたがで戻ってきたことをネガティブに考えていることがあるんです。
出戻入社して暫くは、恥ずかしいやら情けないやらで誰とも話しにくい状態ですので、ついつい以前の気心の知れた同僚や後輩とばかり会話しがちです。
そういうときは緊張の糸がほぐれてつい、フランクな口調で話してしまいがちですが、相手は内心あなたの事を許していない可能性があると肝に銘じることです。
誰が自分のことを邪魔に思っているかなんて、最初のうちはわかりません。
会社内で接する全ての人に丁寧語を使うことが無駄な軋轢を生まない防御策になります。
2.電話応対などの雑用を積極的におこなう
暗黙の了解で若い社員がおこなっている仕事というのはどこの会社にもあるはずです。
例えば電話対応。多くの会社では新入社員や若手社員が優先的に電話を取るように教えられていてベテランになればなるほど、取り付いてもらった電話以外はでなかったりします。
電話が掛かってきたら3コール以内に若手社員が出ようとするはずですが、あなたが2コールで積極的に出るようにしてみてください。
本来なら若手社員が取るべき電話も出戻り転職したあなたが率先して対応することによって、周りの社員もあなたが一からまた信頼を積み上げようとしている姿勢を自然と感じられます。
電話応対のメリットはそれだけではありません。
電話を取り付くときには、取り次ぐ相手に声を掛けたり、内線につないだりしますが、その際に一言「○○さん、誰々からお電話です。」といったような会話が生まれます。
業務的な会話であっても出戻り社員が様々な人と話すきっかけを作るのは難しいので、電話応対時のコミュニケーションは大きなチャンスなのです。
どれだけあなたが出戻ってきたことに腹を立てていても、許せないと思っていても、毎日毎日あなたが頑張って電話応対をしている姿をみて心変わりする人は必ずいます。
業務的なコミュニケーションでも一言二言毎日会話することで、あなたとの距離がほんの少し縮まります。
いつしか、あなたの電話応対の姿勢を見て、周りの若手社員も「先輩なのに電話を取らせて申し訳ない」、上司たちも「なんで若手社員は電話を取らないんだ。あなたを見習え」という風に、あなたを評価してくれるようになるのです。
周りがそう思ってしまうレベルまで電話を取り続けられれば、あなたを取り巻く環境も変化してくるでしょう。
3.いじられ役を買って出る
会社の中では必ずいじられ役というのが存在します。
気が付いたらいつもいじられているけど、上手に対応していつも社内に笑いが起こる、社内の愛されキャラ。いますよね?
愛されキャラというの結果として手に入れた立場です。
最初から愛されていたわけではなく、最初はいじられているという状況でしかなかったはずです。
いじられ役を上手くこなすことによって、こいつは面白いからいじっても大丈夫だなという、暗黙の信頼が生まれて、上司にも先輩にも可愛がられる人間になっていくのです。
あなたがいじられ役になるのは、かなり抵抗があるはずです。周りの社員もあなたを積極的にいじる人は少ないはずで、むしろ出戻ってきた人間をどう扱えばいいのか困っているわけです。
そんななか、数少ない会社の飲み会などで率先して自ら笑われ役に徹することが出来たら、「あ、この人は本当は先輩だけどちょっとはいじっても大丈夫なんだ」という理解が広まります。
どうやって笑われ役になったらよいのか分からなければ、出戻ってきたことそのものをネタにしてもらえばよいのです。
周りの社員も本音はあなたに「バカやろう!」の一言でも言いたいですし、そう言わせられる空気をあなたが作ることが出来たら、飲み会の席で冗談半分、本年半分でバカだアホだとなじられながらも、少しは周りの社員もすっきりして、あなたとの距離が近づいてくるはず。
どうやって自分を気軽に笑いものにしてもらえるかを考えて、新しく人間関係を構築していければ最高です。
先輩だけど新人。ベテランだけど新人。むしろ出戻り社員は新人以下だと思うべき。でもそれが難しい…
お気づきのようにこれ新人さんが先輩に対しておこなったら印象があがることばかりなんです。
組織で働くということは、仕事だけに集中するだけではうまくいかないことがあります。
周りの社員の感情をいかに荒立てずに、協力してもらえるかどうかで働きやすさだけでなく仕事の成果もかわってきます。
出戻り転職をした人は、表面的には新人のつもりで頑張ろうと考えていても、どうしても辞める前の過去の自分の姿が重なり、無意識に昔と同じような立ち振る舞いをしてしまいがちです。
出戻り転職をした人だってなるべく謙虚でいたいし、周りの社員と仲良くやっていきたいと思っていますが、昔の立ち振る舞いが無意識に出てしまうというのは、正直よっぽど強く意識し続けないとふいに出てしまうことがあります。
出戻り転職の難しさはたくさんありますが、「無意識な行動が自分の首を絞めている」。
それゆえに社員からいつまでも好かれず居場所が見つからず苦しみ続けてしまう、そんな大変さがあると思います。
これは周りが指摘してくれればまだ、直すきっかけにもなるんですが、誰も指摘してくれないし、心の中では偉そうと思われるし、どんどん自己嫌悪に陥ってしまうのが怖いところです。
「年下にも丁寧語を使う」「電話応対などの雑用を積極的におこなう」「いじられ役を買って出る」この3つのポイントを意識して荒波を乗り越えていきましょう。
出戻りしたけれど失敗したと悩んでいるあなたへ
出戻りしたけれど、想像以上に周りから冷遇されて心身ともに疲弊してしまった・・・これから先、この環境で頑張っても周りが自分のことを許してくれる日は来るのだろうか?
残念ながらそんな日は、僕にはやってきませんでした。
出戻りして周りから冷ややかな視線を浴び続ける先に待っているのは、うつ病だけです。
僕の場合は、うつ病になって始めて出戻った会社をやめる決心がつきましたが、やはりうつ病になってからの転職は、多少ハードルが高くなってしまいます。
出戻りしたけれど失敗したと感じているならば、元気なうちに新しい職場を探し始めるようにして下さい。
どれだけあなたが仕事を頑張っても、現場で働く人達は出戻り社員のあなたを裏切り者にしか見てくれません。頑張っていればいつかまた認めてもらえるという考えは幻想でしかありませんでした、僕の場合。
結局のところ、あなたの我慢に掛かっている。そんな現実嫌じゃないですか?
常に「よりストレスのない環境を探す」というのは、人間らしい生活を送る上で大切です。
仕事は自分に合う環境かどうかが全てですので、あまり無理することなく、人並み以上の成果がでるところが自分の適正がある会社ですよと伝えたいです。
私は残念ながら出戻りをしてしまい、数年我慢して働き続けましたが、結局うつ病になってしまいました。
でも休職期間中に始めた転職活動で幸運にもホワイト企業に転職が決まり、今では心穏やかに生活できています。今の会社では気楽に働けているのに、社内でも評価されてこれが自分の適正に合う会社なんだなと感じてます。
今の環境が辛いなら、僕がホワイト企業への転職に成功したときの話を読んでみてください。
転職後わずか数ヶ月で退職して、元の会社に出戻りした不利な経歴があった僕ですら、この方法で転職が上手くいったので、あなただって上手くいくはずです。
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