転職したけれど、以前の会社に出戻りしたいと悩む人は少なくありません。
勇気を振り絞って、以前の上司に出戻りが可能かどうか相談してみたけれど、断られてしまった・・・
面接はしてくれたから受け入れてもらえると思ってたけど、不採用になってしまった・・・
自分から出て行ったから当然とはいえ、やはり以前の会社に拒否されるというのはなかなか苦しいもの。
あなたはなぜ出戻りを断られてしまったのか、そしてあなたはこれからどんな行動を取るべきかについて私の考えをまとめました。
目次
なぜ出戻り転職を断られてしまったのか。考えられる原因
出戻り転職を断られてしまった場合、まず2つのケースが考えられますのでそれぞれのシチュエーションごとに考えたいと思います。
1.面接してもらったけど不採用だった
一つ目はなんとか面接はしてもらえたけれど、面接で不採用になってしまった場合です。
面接をしてもらえるということは、場合によってはあなたは再入社できる可能性があったということです。
出戻り転職を大手を振ってにこやかに受け入れてくれる企業はなかなかないですが、状況に応じて検討はしてくれる会社はあります。
面接の機会を設けてあなたの何を見ているかというと
- 今のあなたに何が出来るか
- 今のあなたはなぜ出戻りしたいのか
の2点です。
「今のあなたに何が出来るか」については、出戻りであろうとなかろうと一緒です。
どんな採用面接でも会社にとって戦力になり得る能力を持っているかどうかをしっかりと判断します。
ここについては、会社側も以前のあなたの働きぶりは熟知しているのでよっぽど低評価でなければ問題がないはずです。
そもそも低評価であれば面接すら設けてくれません。時間の無駄ですもんね。
「今のあなたはなぜ出戻りしたいのか」についてが重要です。おそらく面接をしてもらったけれど出戻り不採用になった原因はここにあります。
素直な気持ちで言えば、「転職先の会社でうまくいっていないから、以前の会社の方がやっぱり心地よく感じて出来るならば出戻りを許して欲しい」といったところでしょう。
しかし、採用側にとっては、他社との相対的な比較だけを話されても、「それならうちよりもっと魅力的な会社をみつけたらまた辞めるということだね」という考えも持つことになります。
あなたに足りなかったのは、まず出戻りという形になってしまった非礼をしっかりお詫びすること。
そして面接の場を与えてもらえたことに対する感謝の気持ちを述べることです。
ここがあるかないかで採用側の印象は全く変わります。もしもこれが欠けていたとしたらあなたが出戻り採用されることはありません。
非礼に対する謝罪と感謝を述べた上で、再入社を希望する動機をしっかり話す必要があります。
出戻ったこの会社でしか実現できないこと、出戻ったからこそ理解出来たこの会社の魅力をしっかり伝えられたなら、面接官も前向きに判断できたはずです。
あなたが面接で不採用になってしまった理由は、これらのどれかが足りていなかったということです。
2.面接すら拒否され断られた
面接すら拒否されてしまった場合は、もはやすがすがしいですね。あまりくよくよ考える必要はないと思います。
- あなたの在職時の能力評価が低かった
- 会社に出戻り転職を受け入れる風土がなかった
- よっぽどひどい辞め方をして嫌われている
おそらくこの3つのうちのどれかが原因になっているはずですが、面接すら受けさせてもらえないということは、もうその会社との縁は完全に切れていると割り切って違う未来を考えるべきです。
自分は3つのうちのどれが原因だったんだろうなんて、うじうじ考えても答えなんか出ません。
昔、自分から振った彼女ともう一度付き合いたいと思って連絡したけど、着信拒否されていたのと同じです。理由を知っても明るい未来なんてないわけです。
そもそも出戻り転職はあなたにとっても会社にとっても高リスク過ぎる
転職した会社でうまく活躍できていないからといって、元いた会社に出戻りをすることは実はかなりの高リスクな選択です。
出戻り出来なかったあなたはいま辛い気持ちかもしれませんが、出戻り転職をさせてもらったうえで社内での数年にわたる疎外感に苦しみうつ病になり退職してしまった私から見れば、今のあなたは超ラッキーです。
出戻りしてしまったら気持ちの上では、一生この会社に骨をうずめる覚悟を持つことになりますし、はっきりいって世の中は出戻りした人に冷たいです。
出戻りしたら批判的な目で見る社員もいるだろうなと覚悟して再入社したつもりでしたが、想像以上の冷たさで日々生きた心地がしませんでした。
出戻り転職を会社が受け入れてくれたとしても、現場で一緒に働く社員が受け入れてくれたわけではありません。
「辞めたくせに戻ってきた裏切り者」これがあなたに対する本音なのです。
そんな状態からまた人間関係を構築するのって至難の業で、私も数年頑張ればいつかは雪解けの日が来るはずと自分を鼓舞して未来を信じて頑張ってきましたが、一向に自分に対する評価が改善されることはありませんでした。
いつしか明るい未来が描けなくなり、かといって自分から辞めるという選択肢も思いつかず、苦しみもがいているうちに体が動かなくなり、心が壊れ、うつ病と診断され働けなくなってしまいました。
また、会社側もいくらあなたの能力がマッチしているとしても出戻り転職を受け入れることで社内の空気が壊れる可能性があるのです。
他の社員からの不満が生まれることで、組織が機能しなくなる可能性があるので、心情としてはあなたを受け入れてあげたいと願う上司が居たとしても、会社としての判断でリスクを回避していることも多いです。
だから、出戻り転職を断られたことはピンチではなく大いなるチャンスだと思って欲しいのです。
なぜ出戻り転職したかったかをもう一度思い出してみよう
このタイミングでもう一度、なぜあなたが出戻り転職をしたかったのかを気持ちの整理をしてみましょう。
転職したけれど何らかの理由で今の職場で働くのが辛い状況のはずです。
この辛い状況を変える選択肢として出戻り転職を考えていたと思いますが、本当に出戻り転職が最善の方法でしょうか?
上述の通り、出戻り転職は現実は地獄絵図です。出戻ったところで昔の居場所は残されておらず、私は針のむしろ状態で日々働くことになりました。
私が出戻り転職を選択した理由は、短期間で別の会社に転職するのは難しいのではないか?という誤った先入観からでした。
どうせ今回転職失敗したように、改めて転職活動しても良い会社になんかであえない。それだったら頭を下げてでも前に居た会社に出戻ったほうが幸せになれるのではないかと考えていたのです。
同じように考えているとしたら、出戻り転職をして失敗した後のことを想像してください。出戻り転職をしてやっぱり馴染めなかった、辛いとなったとき、それこそ転職活動で良い会社にめぐり合うのが大変になります。
今の会社を短期で辞める理由よりも、出戻りまでした会社を再び辞めることの理由を理解してもらうことのほうが難しいのです。
出戻り失敗した私から見たらあなたが断られたのは最大のチャンス
たとえ、今の会社に入社したばかりだとしても、状況が苦しいなら勇気を持って再び転職活動をしてみたほうがいいと思います。
幸いなことに出戻り転職を断られた段階では履歴書に傷は付きません。
履歴書に傷をつけることなく、挑戦できたことを前向きに捉えて、今の環境を変える新たな選択肢として転職活動を検討してみましょう。
まだ入社して間もないからとか関係ない。あなたを応援してくれるエージェントは必ずいる
もしもあなたが今の会社に転職したばかりだとしても、それがあなたの転職を阻害する理由にはなりません。
一度でも他社に転職できたということは、あなたには評価に値する能力や実績があるということ。
たまたま転職先の今の会社との相性が悪かっただけで、あなたの能力が無くなったわけではありません。
入社してすぐに転職するというのは、人によってはネガティブに捉えることもありますが、すぐに転職する必要があるほど相性が悪かった、どういった点が原因だったかをしっかり言語化出来ていれば、面接でも受かりやすくなります。
そして、すぐに転職した原因をネガティブに受け止められないようにするためにも、転職エージェントに相談してプロの目で客観的にアドバイスを受けることがとても重要です。
あなたがどうすれば、次こそは良い転職を実現できるか、今回は前回以上にたくさんの転職エージェントに会ってたくさんの視点からアドバイスをもらうことを心がけてみてください。
今の職場が辛くて出戻りを考えているあなたに知って欲しいこと
転職したけれど前の職場の方が働きやすかった。こんなんじゃ元の会社に頭を下げて出戻ったほうがいいかもしれない・・・転職したばかりの頃は、多くの人がそう感じることがあります。
これまでと仕事の進め方も違うし、人間関係もゼロから作っていくので決して楽ではありません。
でも、だからといって出戻り転職という選択だけは取るべきではありません。いくら会社側が許しても現場で働く人達は出戻り社員のあなたを裏切り者にしか見てくれません。出戻りをすれば落ち着いて働けるという想像は幻想でしかありません。
出戻り転職は、転職市場でもマイナス評価でキャリアダウンにしかなりませんので、出戻りするくらいなら、今すぐ他の会社に転職を考えた方がキャリアにも傷が付きません。
結局のところ、あなたの我慢に掛かっている。そんな現実嫌じゃないですか?
常に「よりストレスのない環境を探す」というのは、人間らしい生活を送る上で大切です。
仕事は自分に合う環境かどうかが全てですので、あまり無理することなく、人並み以上の成果がでるところが自分の適正がある会社ですよと伝えたいです。
私は残念ながら出戻りをしてしまい、数年我慢して働き続けましたが、結局うつ病になってしまいました。
でも休職期間中に始めた転職活動で幸運にもホワイト企業に転職が決まり、今では心穏やかに生活できています。今の会社では気楽に働けているのに、社内でも評価されてこれが自分の適正に合う会社なんだなと感じてます。
今の環境が辛いなら、僕がホワイト企業への転職に成功したときの話を読んでみてください。
転職後わずか数ヶ月で退職して、元の会社に出戻りした不利な経歴があった僕ですら、この方法で転職が上手くいったので、あなただって上手くいくはずです。
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